これによってフランス工場での現地生産を軌道に乗せ、次いでディーゼル車のエンジン生産を投入、さらにイギリス工場(TMUK)でのカローラ、アベンシスの商品力強化を進める。
この英仏の二大拠点とトルコを加えた生産供給体制を中心に、ユニット生産拠点であるポーランドの立ち上げにより、現地調達を推進する。
また、販売網強化や販売効率の一層の向上を図る。
欧州市場は自動車発祥の地でもあるため、商品への要求レベルが高い。
しかも、欧州メーカーがひしめき合って競合が激しい。
今後は、中・東欧にロシアを含めると、年間二○○○万台市場が欧州全体の大市場ともなる。
ここでトヨタが成功を収めることこそ、勝ち残りの条件にもなる。
ただ、トヨタにとって大きな課題の欧州事業に大きなプラスとなる事業が加わった。
仏プジョー・シトロエングループ(PSA)との欧州での小型車合弁生産である。
この合弁生産提携がまとまったことで、トヨタは大きな一歩を歩んだ。
二○○○年の北米におけるトヨタ車販売台数は約一七七万台で、過去最高の記録を打ち立てた。
トヨタの北米戦略は一九五七年のクラウンの輸出開始以来、GMとの合弁事業生産からケンタッキー工場、カナダ工場生産を経て、二○○三年から二○○四年までに二○○万台販売、一四五万台の現地生産・販売体制を目指すまでに至っている。
さらに、アラバマ工場でのトラック「タンドラ」の生産と商品の拡充、エンジン生産化や、カナダエ場での商品拡充など、着々と現地化が進んでいる。
「市場自体は米国経済の減速が懸念されているものの、これは盛り返していくし、長期的にも安定市場だ」とI副社長は見ている。
それは、米国の人口が伸びていること、ベビーブーマーと言われる世代が〃ハイインカムエイジ〃として継続成長にあり、SUV(多目的スポーツ車)、トラックといった高収益車種が中心にあるからだ。
トヨタの北米事業は成熟期を迎えており、さらなる事業活動全体の現地化を求めていく。
すでに米国トヨタでは、米国人のJ氏をCOO(最高執行責任者)に登用した。
米国自動車工業会が新たに組織化されてAAMとなり、その会長にJ米国トヨタCOOが就任し、トヨタのインサイダーとしての立場を強めている。
日本国内市場の全体需要が今後伸びないとすれば、トヨタにとって北米市場はそれを上回るトヨタ車販売市場となる可能性がある。
また、米国市場でのベストセラー・カー、トヨタのカムリ、ホンダのアコードが一つ巴になってトップ争いをしているように、量と収益性が噛み合う地域事業として、さらなる成長への方策が進む。
二○○○年七月、トヨタ自動車のT名誉会長、O会長らトヨタの首脳を始め、トヨタグループ各社のトップクラスがこぞって中国・天津入りした。
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